ベトナム 出張

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ある企業に属していた時、上の人間がよくぼやいていた。「人が来ない。優秀な人はもちろん、普通の人も来ない」と。求人を出してもまともな人は来ないそうだ。「中小企業には」と付け加えなければならないが。

私は会社の中では新参者の部類だった。正直、社員に興味はなかった。もっと言えば、なりたくはなかった。ただ条件を詰めていった結果、会社としては社員として雇った方が都合がよい、ただそれだけだった。

待っていても来ないなら、こちらから探しに行ってはどうだろうか、と提案してみた。話がトントン拍子に進み、「じゃあ1か月後、ベトナム行ってきて!」と。うんうん。えーーーーー!?

正直、興味はある国である。オフショアで絡んだこともあるし他の国よりはいいんだけど。なによりもコネがない。パイプがない。行ったこともない。なんにもない!

あらゆる手段を使い出発前に情報をかき集めた。なんとか出国前に複数の訪問先が見つかり、一番メインの企業様がピックアップを申し出てくれた。ありがたい…。。個人的にはこのピックアップが、前準備の中での一番の成果ではないかと思っている。何十年も取引があったり、パートナー企業なら当たり前かもしれないが、今回は僕だけなのである。会社?あいつらは言いっぱなしで何もしてはくれない。そもそも海外出張を保養か何かと勘違いしている。こいつらの出張との根本的な違いを証明するため、いざベトナムへと向かった。

ホテルに到着。社長は日本語がペラペラだった。若干のイントネーションは違う。でもシチュエーションで選ぶべき日本語が適切だった。きっとそれなりの仕事をしてきたのだろう、と思いながら夕方街を散策。フォーを食べ、生春巻きを食べ、店員さんおすすめのブンチャーを食べ、全身マッサージを受け、ホテルへ戻る。

個人旅行を含め16カ国目となるベトナム。初日だろうが大抵のことに困らない国。いい国だ。

そして翌日から訪問、調査、の繰り返し。不明点があればどこにでも行った。普通のショップや不動産屋、言語が通じないことも多々あった。まぁそんなものはいいのだ。次、次、次、とどんどん回った。ちなみに行ったことがある人は分かると思うが、なかなか道を渡るのがむずかしい国の一つだろう。途切れなく車とバイクが来るのだ。私はインド仕込みの歩行術でスタスタスターっと渡りきる。思い切りが大切なのだ。現地企業の若人もドン引きしていた。日本人は渡らないらしい。笑

そして、あっという間に3週間が経過。実りある成果とともに帰国。まーまーの評価をもらい次の案件へ。次はSEかー。フツーだなーなんて思いながら。勉強を始めていた。

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